星の読書 vol.01
2019.07.15 17:30–19:00
at 芦屋市立美術博物館
「星の読書・夏」では、芦屋市立美術博物館のコレクション作品が展示されている空間に、藤本由紀夫さんの作品や書物などが配され、読書体験が行われました。
１mを超える大きな紙の本は、めくるごとに風を伴って紙の動く音がします。
本棚にはオルゴールの作品がひっそりと収まり、ソファには書物がそっと置かれていました。一方、今井祝雄さんの動く作品の部屋にクルト・シュビッタースの朗読の声が響き、瑛九の写真作品の近くにはハナヤ勘兵衛のスナップ写真が展示されていて、時間と空間をゆるやかに楽しむ人々の光景が広がりました。
体験学習室では、ろうそくの光で浮世絵やステレオスカメラで撮影した写真などを鑑賞しました。ゆらめく灯りをとおして見る作品は多様な表情を見せ、新たな世界の発見に感動を覚えた人は少なくなかったと感じています。
19時を過ぎると2階の南向きの窓から夕暮れの光が見え始めました。光と夜がとけ合う空には小さな星々が現れ、それを見つめる人々の横顔は美しく映っていました。
その時間この場所だからこそ出会えた様々な現象は、見る人の視点によって多様な感動と創造的な解釈を生み出したでしょう。
意識を持って世界を見つめる事とは。
「星の読書・秋」へと続きます。
